2009年12月23日水曜日

ぬくもりの宿ふる川 (定山渓温泉旅行その1)

やっと,終わった...

例年に違わず,今年も怒濤の1月2月だった.(ちなみに,この文章を書いているのは2010年の2月末.)
「テトリスのブロックのように降ってくる仕事」という言い方があるけど,今年はまさにそれ.
なんか,ちょっとはめ方を間違えるとゲームオーバーになってしまいそうになりながら,次から次へと割り込んでくる仕事をなんとかこなして,ようやくすべての仕事が一段落ついて,やっと備忘録を書く時間を確保できる様になった.

ただし,今年は無理がたたって,2月中旬にタイジョウホウシンというやつを発病.
実はこの病気をよく知らなかったのだが,調べてみると,以下のようなことが書いてある.

帯状疱疹:水痘・帯状疱疹ウイルス によって引き起こされるウイルス感染症の一種で,体の半分に帯状の水疱ができる.
子供のころにかかった水痘ウイルスが神経節の中に潜伏しており,免疫機能の低下により発症する.
60歳代を中心に50歳代~70歳代に多くみられるが,過労やストレスが引き金で若い人に発症することもある.

って,そんなに免疫力が低下してたのか....○| ̄|_

まあ,かの雅子様もかかったらしい一般的な病気で,一生に一度しかかからないらしい.
早めに病院に行って最近できたらしい特効薬を飲んで,軽症ですんだのでまあよしとしよう.

というわけで,やっと12月末の旅行の話を記録しておく暇ができた.
2泊3日の旅行だっただが,とりあえず今回は前半分だけ備忘録として書いておく.


年末恒例の,忘年会を兼ねたマイルによる無料航空券旅行の行き先は,北海道は定山渓温泉.
前年は暖かい沖縄だったが,やっぱり沖縄は食事が今ひとつで嫁に不評.
というわけで,またしても寒い寒い12月の北海道に降り立ったのであった.

今回の定山渓温泉は,札幌からバスで45分ぐらいの非常に便利のいい温泉街.
何度か車やバスで横を通り過ぎたことはあるのだが,宿泊するのは今回が初めて,のはず.
(北海道は何回も来てるので,昔の記憶があやふや...)
最近は,千歳空港からバス1本で来れるようになったので,更に便利になっているのである.

さて,旅行の目的は忘年会としてのんびりすることなので,2日目にちょこっと遊ぶ以外は全く用事を入れていない.
その代わり,宿泊するホテルは吟味に吟味を重ね,1泊目はネットで全般的に評判のよいぬくもりの宿 ふる川に,2泊目は料理の評判がよい章月グランドホテルということになった.

で,ふる川について書いておくのだが,個々の話から書くと文章が発散しそうになるので,全体的な話を書いておくと,かなり居心地のいいホテルである.
が,ま,ちょっといわゆる温泉旅館とは違う雰囲気ももったホテルである.
その理由を以下にぼちぼちと書いておこう.

部屋はふるさと館という通常より少しいいタイプの部屋である.
この部屋はなかなか居心地がよかった!
このホテルは,もともと定山渓パークホテルという名のホテルだったのだが,2001年に現在の名前に変えるときに,部屋数を減らしたそうな.
で,このふるさと館の部屋は,もともと2部屋だったのをぶち抜いて1部屋にした部屋である.
なので,もちろん広い.
片方が和室で,片方がベッドルームという和洋室である.
テレビは両方の部屋にあるし,和室でごろごろできる.

お風呂はまあまあ.
温泉街の大浴場としてはそれほど広くないが,露天風呂など一応のものはそろっている.
地下に,「む瞑み」とかいう露天風呂もあるけれど大したことはなし.
誰もいなくて気持ちよかったけどね.

そして,このホテルで一番よかったのは食事.
少しいい部屋に泊まっているので,長い地下廊下を通って個室の食事どころに通される.
この辺の演出はよくできている.

お品書きを持って帰ったんで,記録のためここに張っておこう.(クリックで拡大)


で,何がよかったかというと,けっして高級ではないけれど「日常では食べないちょっと珍しいもの」というツボをよく押さえてる.
お品書きをみるとわかると思うけど,お刺身はソイやアブラガレイ.
この辺の魚は,北海道ではぜんぜん珍しくない魚,というか,北海道なら魚自体は激安のはず.
昔,奥尻島でキャンプをしたときに,ソイは2時間で30匹ぐらい釣れたのを覚えているぐらいバンバン取れる魚である.
しかも,刺身で食べても結構うまい.
料理を高級にしようとするとこういうご当地ものの安い魚は出さないのが一般的だけど,旅行者には珍しいんだからそれを出すのは大正解だと思う.

焼き物の,ちゃんちゃん焼きやブリのアボガドポテト焼きも秀逸.
特に,ブリのアボガドポテト焼きは,予想ほど変わった味ではなく,ごく普通に美味しいと思える味だった.
他にも,じゃが芋あられ饅頭や鴨の鍋などちょっと変わった料理がもりだくさん.
全般的にいわゆる創作料理だが,アイデアがすばらしいと思う.

あと,ここで特筆すべきは,ドリンクの料金が安いこと.
一般にホテルのドリンクの値段は通常の1.5倍ぐらいするのだが,ビールや焼酎が普通の居酒屋の値段とかわらない.
お酒の種類も豊富なので,完全に居酒屋状態になって,ついついお酒が進んでしまうのであった.

ただし,最後のデザートは,なんじゃこりゃ?っていうぐらい手を抜いた感じ.
多分,デザートを作る専門の人はいないんだろうけど,これならフルーツの盛り合わせの方がいいんでない?という感じだった.

という感じで夕食はメリハリのきいたメニューで,個人的には大満足.
高級懐石でないとダメとか洋風のコースでワインとかいうわがままな人以外は,概ね文句のつけようがない料理だと思う.
朝食もなかなかで,満足度の高いホテルだった.

最後に,「いわゆる温泉旅館とは違う雰囲気」について書いておこうか.
一泊してふと頭に浮かんだのが,「なんかディズニーランドみたい」という感想である.
ホテル全体に相田みつをの書があったり,入口で甘酒を振る舞うお休み処があったりとさまざまな小さなサプライズがある.
館内の人たちも,マニュアル化されておらず,元気ではきはきとした感じの接客をしてくれる.
たぶん,名称変更のときに,しっかりしたプランナーがホテル再生の様々な仕掛けや従業員教育を考えたんだと思う.
お客さんに楽しんでもらおうという雰囲気をひしひしと感じる.

た・だ・し,逆に言えば,ゆったりとした時間が流れる雰囲気ではない.
館内も部屋以外は全体的にコンパクトなので,あんまり落ち着ける場所もないし.
なんか,地方人の考える安らぎ(ゆったりとした時間,余裕のある空間)ではなくて,都会人のための楽しみ(様々なサプライズイベント,明朗闊達な接客)が重視されてる気がするんだなぁ.
ま,都会に住んでる人間なら,これぐらいの宿でもゆったりした雰囲気だと思うんだろうね.
ちなみに,うちの嫁にはこのホテルは非常に評判がよかった.
いろいろと細やかな気遣いがあるので,確かに女性には好まれるかもしれない.

という感じで,単なる高級ホテルではなくて,なかなか楽しいホテルなので,定山渓に行く人にはぜひお勧めします.
個人的にも,定山渓にまた行くことがあればきっと泊まると思う.
が,1泊だけするとちょうどいいのかな,と最後に付け加えておこう.

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