2009年7月16日木曜日

Raw Oyster! (ラスベガス出張その3)

子供のころは,牡蠣が大嫌いだった.

小学生のころは,あの気味の悪い緑色のぐちゃぐちゃしたところが特に嫌いだった.
なぜ,あの気色悪いやつをわざわざ食べなければいけないのか理解できなかった.
家での夕食で牡蠣フライが出てきて,一口かじって緑色の部分が出てきたところで,食べるのをボイコットしようとした.
が,うちの家は好き嫌いは許されない家だったので,泣きながら1時間ぐらいかけて食べさせられたのが,非常に印象に残っている記憶である.

ところが...
年月は経ち,牡蠣が大好物になったのはいつのころからだろうか?
高校生のころには牡蠣フライを食べてたような気がする.
大学生のころには,確か生牡蠣も食べていたという記憶がある.
味覚の変化とはおもしろいものである.

さて,この牡蠣は,日本では冬だけの食べ物なのだが,なぜか海外に行くと1年中食することができる.
しかも生で.
思い出深いのは,オーストラリアのパースで,フィッシャーマンズワーフなるところで,仕事の打ち上げをしたときのこと.
新鮮な魚介類の料理がいっぱいあったのだが,生牡蠣ばかり15個ぐらい食べたのではないだろうか.
それぐらい新鮮でうまかったのである.

他にも,フランスはニースでも6月に生牡蠣を食べたし,灼熱のシンガポールでも食べたような.
こんな感じで,なぜか海外に出ると牡蠣食い男に変身してしまうのである.
ちなみに,日本では生牡蠣を食べる機会はほとんどない.だって高いし.


さて,何の話をしていたかというと,ラスベガス出張の話の続きである.

実は,アメリカは,Oyster barなる店もあるぐらいのかなり生牡蠣を食べる国である.
なので,食べ放題のBuffetに行っても,ちょっと高いところに行くと,生牡蠣がおいてある.
4日目の夕食として選んだTODAIは,まさにこの条件に当てはまるみせなのである.

TODAIに関しては,最近ラスベガス来るたびに必ず1度は立ち寄る日本食Buffetのお店.
アメリカ料理に飽き飽きした舌に,緑茶とダシの味を呼び戻してくれる貴重なお店である.

店に入って,いつもの通りiced green teaを注文し,適当に料理を見て回る.
すると,今回は,ひときわ大きなraw oysterが並べられている.
しかも,非常に新鮮そうでつやつやしている.

陳列されると,周りの人達もわらわらとよってきて速攻なくなっていくraw oyster達.
牡蠣食い男としては,負けてはならじ,と何度も通って,15個ほどの大きなoysterを平らげたのである.
沈み気味だった気分も直って一安心. やはり食事っていうのは,旅行の何よりの薬なのだった.

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さて,この辺で今回の展開が読めた人が多いと思うが,とりあえず,話をどんどん進めることにする.


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5日目:

5日目の朝飯は,いつも通りクッキー等の軽い朝飯で済ませる.
ホテルの下のショッピング街にあるEarl of sandwichもちょっとだけかじらせてもらったが,これはうまかったな.
今度はちゃんと食べてみよう.

昼からはいろいろと歩き回った末に,Fashion showというショッピングモールのフードコートで昼食ということになった.
少しお腹がもたれているので,さっぱりとsubwayである.
ちゃんと自分の好みで注文したつもりが,アボカドを頼み忘れた.
まあ,おいしかったからいいのだ.

午後からは,お土産を買ってみたり,プールに入ってみたり,ショーを見てみたりと,結構盛りだくさんなスケジュールをこなす.
そんなことをしてるので,夕食を食べようかと話になったのは,夜の10時近く.
次の日の朝は朝6時にホテル出発だったので,ホテルのcafeで食事ということにした.

ビールを1杯だけ頼んで,他のメンバーの食事のチョイスを見てみると,アメリカ最後の食事ということでステーキを注文するらしい.
負けてはならじ,という感じで,同じくステーキにしたが,これはやはり失敗.
あまり固くはなかったけど,もたれた胃には非常に重く,パスタにでもしておけばよかったと後悔したのであった.

という感じで,今回のアメリカ出張はおしまい.
と,行きたかったのだが...

それは深夜3時にやってきた.
ふと目を覚ますと,何か胃がむかむかする.
やっぱりステーキは食べ過ぎたかなと洗面台に行くと,急に吐き気がして,胃の中にあったものを全て出してしまう.
あら,これは調子が悪いねと思っていると,同時に下の方も...
最初は普通だったのだが,途中から完全な水が出始める.
そのまま,1時間ぐらいはトイレに籠るはめになったのである.

持参の下痢止めと消化剤を飲んでみるが,あまり効果なし.
すべてのものを体内から出してしまうと,腹痛や吐き気はそれほどひどくないのだが,しんどくて立ってられない.
ベッドに横になって時間を過ごすが,そのうちに手が少ししびれるような.
まずい,これは脱水症状だ.

ベッドに横になり持参のミネラルウォーターをほんのわずか口に含んでは,ゆっくり飲むという動作を繰り返し,少しずつ水分を体内に取り込む.
が,その努力も虚しく,下痢は続く.
脱水症状で動けなくなるか,水分補給で回復するかどっちかの瀬戸際だったような気がする.

そうこうしているうちに,ホテルを出る時間が来てしまったので,最後の気力を振り絞り,シャワーを浴び,荷物をまとめてホテルロビーへ.
なんとかタクシーに乗って,空港でチェックインを済ませたあとは,ひたすら空港の椅子でぐったり.
ただ,この時にスポーツドリンク×2とミネラルウォーター×1を買ってきてもらい,ゆっくりゆっくりと摂取する.
と,少しずつよくなってきたような.
特に,合成着色料満載の気のふれたようなピンク色のスポーツドリンクは,体内から失われたミネラル分をなんとか補給し,徐々に体を元に戻していったのであった.

そんなこんなで,なんとか成田にたどり着いたころには体調も回復し,無事に福岡に帰ることができた.

さて,この原因を考えてみると...やっぱり,牡蠣かねぇ...ちょっと時間は経ってたけど.
ステーキがあたったという線も捨てきれないのだが,牡蠣の毒素が入っているお腹に,脂っこいステーキでとどめを刺したというのが,壱番考えられる線だろう.
そう考えるとステーキを食べなければ,こういう自体にもならなかったかもしれないので,次回からは海外ではステーキはなしである.
海外では牡蠣はなし,という結論に至らないところが,自分でもすごいと思う.

教訓: 海外では無謀な食事は止めておきましょう.

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